1976年/2017年再制作
アクリル筒 水 マグネット球
32.8 × 10 ㎝
ヴォーテックス(Vortex)との名があるように、渦によるパフォーマンスを特徴とする作品。球体状の磁石が回転することで発生する渦が、素子を水流に巻き込んでゆく。筒状ガラスの背面には光源と赤・青・黄のフィルムが取り付けられている。その透過光が渦に写りこむことで三原色の美しい混交文様をつくりだす。
水を使った手法とともに白色を基調とする佐藤のオブジェに置いて、色彩の要素が強調される数少ない作品といえるでしょう。
渦の螺旋は眩暈。ネジのように私たちは旋回しながら深く深く入ってゆく、核心はあるのかと疑いながら、そのねじれる動きに酔って。日常のただなかにあって、日常を見失い、遠心と求心の矛盾する力の均衡を、かろうじて自らのうちに保つ。私たちの内部にある渦は、やむことがない。
(谷川俊太郎「hymn」より)

