佐藤慶次郎略歴
2023.09.13
- 1927年
- 東京に生まれる
- 1949年
- 前衛的な作曲家早坂文雄に師事し、作曲活動を始める。
- 1952年
- 慶應義塾大学医学部を卒業。胃の手術を受ける。
- 1953年
- 湯浅譲二、福島和夫に誘われ、「実験工房」(1951 年結成)に参加
- 1954年
- 第23回音楽コンクール作曲作品で2位に入賞
- 1960年
- 作曲作品《ピアノのためのカリグラフィー》を発表。同作品は翌年ウィーンの国際現代音楽祭に入賞
- 1962年
- 初来日したジョン・ケージの音楽に「禅」を感知、人生に決定的な衝撃を受ける。
- 1964年
- 作曲作品《10の弦楽器のためのカリグラフィー第1番》が草月会館で演奏され、翌年同作品第2番がNHK交響楽団、岩城宏之指揮で演奏される。
- 1967年
- この頃から自室をスタジオにして多チャンネル音響の可能性とシステムなどを独自に追求する。音の作品《エレクトロニック ラーガ》発表
- 1970年
- 日本万国博覧会三井グルーフ館の音響デザインを一柳慧と担当
- 1972年
- この頃モーターの部品から漏洩する磁場に気づき、イヤホンのマグネットなどを利用した磁界と振動との戯れが始まる。
- 《ピアノのためのカリグラフィー》が、レコード『高橋アキの世界』に収録される。
- 1973年
- 軸の振動による作品《Autumn Falls》ソニービル(東京・銀座)に展示
- 1974年
- 南画廊(東京)で個展「The Joy of Vibration」開催。軸と磁気の振動による作品《オーバー ザ ウェーブス》など発表
- 1975年
- 音の作品《エレクトロニック ラーガ》を東京の電機通信科学館に展示
- 1976年
- 電気通信科学館の渦の展覧会に渦の作品《ヴォーテックス パフォーマンス No.1 》を発表。翌年銀座・和光で軸の振動による《ホワイトボールズ パフォーマンス》A,B,Cを展示
- 1978年
- 音の作品《フィンガーバード》などをサテライト・サントリー(東京・銀座)に展示
- 1979年
- 西武劇場「今日の音楽」で《ピアノのためのカリグラフィー》演奏、この年銀座で開催された「遊びの博物館」に軸の作品《ススキ 4D》展示
- 1980年
- 東京伊勢丹百貨店で佐藤慶次郎とツァイ・ウェインによる「ふしぎな振動の世界展:ザ・ジョイ・オブ・バイブレーション」開催。磁気と軸の振動作品、音の作品を発表
まど・みちお、佐藤の作品を初めて見る。以後、交流が始まる。
- 1983年
- 石井勢津子と佐藤慶次郎「幻想と造形展」が岐阜県美術館で開催
佐藤慶次郎のこれまでの軸の作品、マグネットリングの作品、渦の作品、音の作品が展示される。会期中に谷川俊太郎との対談が行われる。この時の出品作《サスペンション》がフランス・パリ市立近代美術館「エレクトラ」展に展示
- 翌年新潟県立自然科学館で佐藤慶次郎作品集が展示。またIBM情報科学館で《サスペンション》が展示される。
- 1985年
- 渋谷西武百貨店「ハイ・テクノロジー・アート国際展」に《ススキ2000B R/4B》を出品
- 1989年
- 神戸市立青少年科学館に《ススキ~波》が常設展示される。
- 1990年
- 東京国際美術館「オマージュ・ゴッホ in T-BRAIN」に軸作品《イエロー・イン・ブルー》出品。この年日仏会館で「アルビレオ音楽展」において《ピアノのためのカリグラフィー》演奏される。
- 1991年
- 佐谷画廊「第11回 オマージュ瀧口修造展 実験工房と瀧口修造」に楽譜《ピアノのための五つの短詩》出品
- 1992年
- スペイン・セビリア万国博覧会に軸作品《ススキ 3B》出品、同年秋東京音楽学校奏楽堂「実験工房の若い音楽家たち」で、高橋アキのピアノにより《ピアノのための五つの短詩》演奏される。
- 1994年
- カナダ・モントリオール市立芸術科学館「IMAGES DU FUTUR」に《ススキ 3B》《エレクトロニック ラーガ》出品。翌年秋に大阪府庁所蔵のセビリア万博出品作《ススキ 3B》が新別館ホールに展示
- 1996年
- 浜離宮朝日ホールの「再現 1950年の冒険-実験工房コンサート」で《ピアノのための五つの短詩》高橋アキが演奏。翌年『実験工房の音楽』鈴木博義、武満徹、福島和夫、湯浅譲二、佐藤慶次郎(フォンテック)に収録
- 1999年
- 紀尾井ホールで「日本の作曲21世紀へのあゆみ第8回実験工房の時代」この年岐阜県美術館で「『在る』ということの不思議-佐藤慶次郎とまど・みちお」展(~2000年1月)に新作《岐阜ススキ群 ’99》出品。「佐藤・谷川・まど」によるフォーラム開催される。
- 2003年
- 川崎市 岡本太郎美術館でコンピューター・ミュージック《如何是第9番》発表
- 2005年
- 東京 NTT・ICC「アート&テクノロジーの過去と未来展」に《岐阜ススキ群 ’99》他展示
- 2009年
- 5月24日 死去(81歳)
- 2012年
- 多摩美術大学美術館「モノミナヒカル展 佐藤慶次郎の振動するオブジェ」開催。これまでに知られていなかった佐藤慶次郎蒐集古美術、楽譜、音楽資料などが展示
- 2016年
- 大垣市スイトピアセンターに《ヴォーテックス パフォーマンス》展示
- 2018年
- 岐阜市メディアコスモスで「佐藤慶次郎作品展示~これは不思議だ!」の会期中に「佐藤慶次郎と谷川俊太郎の不思議?」トークイベントを開催
- 2019年
- ギャルリー東京ユマニテで「何ごとかを求めて」佐藤慶次郎作品展開催